どうも、ジスさんです。
ちょっと前にエロゲ業界がいよいよヤバいという記事を書いた。
これは実際マジで今後なにか新しい何かがないと衰退はまぬがれない。
前の記事にも書いたが、あらかじめ用意されたレールに沿ってるだけでは新しいコンテンツは生まれない。
人間は普遍的なものを美徳と感じるが、こういうメディアコンテンツではそれは適用されない。
伝統的文化でもないかぎり変化がないと衰退していくばかりだ。
オワコンでもオススメしたい作品はあるんだ
まぁそんなエロゲオワコン時代だからこそプレイしてもらいたいエロゲ5選を勝手に紹介して、昔を懐かしもうというのが今回のテーマ。
ちょっとでもこの記事を読んでエロゲやってみるか、ってかんじでエロゲやってみたらそこからハマって新しい作品も買うかもしれない。
エロゲ業界をボロカス言っているが、俺はエロゲが大好きだった。
エロゲで得た人生の教訓は多いのでこの産業が実際なくなったとしたらそれは悲しい。
みんなでエロゲ業界を盛り上げていこうぜ。
俺は昔はよかったーって懐古厨丸出しでエロゲの今後を見守っていく。(要するは他人任せ)
前置きが長くなったが早速ランキング形式で5位から発表していこう。
本当はベスト100くらい紹介したいけど一ヶ月くらいかかりそうだからとりあえずベスト5。
スペシャル企画とかでベスト100ちょいちょい書いていくのもいいですね。
ちなみに所詮エロゲ450本程度しかプレイしてない俺の完全な独断と偏見でランキングにしてるから注意ね。
あと今回はアニメ化もされてたりするあまりにも有名な作品は取り上げてない。
FateとかAIRとかKanonとかね。別にこのへんは今更紹介する必要はないでしょ。
5位.車輪の国、向日葵の少女
前の記事でも書いたけどおさらいも兼ねて。
2005年にあかべぇそふとつぅから発売された2作目の作品。
デビュー作”魂響”が発売前の評判がめちゃくちゃよく、OPもかっこよくて期待されてたが、マジ糞ゲーだったのでどうせこれも糞ゲーでしょって思われてたけど名作だった系ゲームで、発売からちょっとして大ヒット。
泣きゲーと呼ばれるジャンルだ。俺も大好物。
この物語では、犯罪を犯すと懲役の代わりに一人一人に異なった義務が科せられる。
ヒロインたちがそれぞれ異なる義務を背負っており、それを更生させる立場の主人公、森田とそれぞれのヒロインが物語を繰り広げる。
メインヒロインは一応3人。
日向夏咲
科せられた義務は”恋愛できない義務”
三ツ廣さち
科せられた義務は”1日12時間、通常の半分しか生活できない義務”
大音灯花
科せられた義務は”親権者、つまり親の言う事は絶対従う義務”
この義務が果たしてどのように物語に絡んでくるのかは、実際にプレイすることをオススメしたい。
本当にこのゲームは伏線の張り方がすごい。驚きと感動を与えてくれる素晴らしいゲーム。
ファンディスクの”車輪の国、悠久の少年少女”も後に発売されている。
ヒロインたちとのその後や本編で森田の上司にあたる法月の過去の話が収録されている。
一緒にどうぞ。
4位.EXTRA VAGANZA〜蟲愛でる少女〜
Black cycが2006年に発売した作品。
前提として、2003年に同じBlack cycから発売されている”蟲使い”という作品がある。
蟲使いと呼ばれる蟲を使役して、殺害や暗殺を仕事としている一族を描いた作品だ。
まずはそちらをやるのがオススメかも。
今から俺が紹介するEXTRA VAGANZAでも”蟲使い”という一族の概念が存在した世界。
それではあらすじ。
蟲使いである煉悟と、同じく蟲使いのサユリの戦闘に今作の主人公”夢美”の両親が巻き込まれ殺される。
煉悟は一般人である夢美を蟲の苗床、つまり母体として利用するために拉致。
蟲と強制的に性行為をさせられ夢美は蟲を出産。
最初は気持ち悪いと思っていた夢美だが、蟲は母親である夢美に懐く。
夢美も母性本能というものが働き、蟲と協力し拉致した蟲使いの煉悟を殺害し脱走。
そこから蟲と生活を共にする夢美の人生が描かれた作品。
まずかなり猟奇的シーンやグロテスクな表現が多く、苦手な人には合わないかもしれない。
個人的にはかなり好きだし物語としてめちゃくちゃ面白い。
夢美の人間としての成長。蟲使いとしての成長がとてもうまく表現されている。
俺が一番このゲームの評価したい部分は、
物語の分岐がとにかく多いこと。
そして物語の分岐がすべて目に見えるという部分。
一般的なADVは、この選択肢で選んだものによってどのルートに分岐させられるかはわからない。
しかしこのゲームはその分岐が全て目に見える。
拾い画像だがこんなかんじ。
この選択肢に進んだら次はここの選択肢に分岐するよーと教えてくれるわけ。
一見親切なように見えるが、このチャートの量がハンパなくて後半になると、
おいwwこれ毛細血管かよwww
ってレベルで分岐する。
しかもその大量のチャートの中から割と前半の部分を通過してないと後半でどう頑張っても辿り着けないルートが複数あり、ゲーム難易度はめちゃくちゃ高い。
攻略サイト必須レベル。
しかしそれぞれの話にちゃんとヒントは隠されていてそれを手探りで模索しながら進めていくのは本当に面白い。いろんな意味でドMユーザーにオススメした作品。
3位.ゴア・スクリーミングショウ
Black cycが2006年に発売した作品。
テーマは純愛。誰がなんと言おうと純愛。
まず猟奇的シーンやグロテスクなシーンがかなり多め。
ごめんこれは多めとかいうレベルじゃないわ。
でも設定でグロテスクなシーンにモザイクをかける設定もおこなえるから苦手の人でも安心。
ではあらすじ。
主人公、恭司が謎の少女ユカと、ユカに従う可愛いマスコットキャラのゴアと出会い、出会ってしまった事から恭司にさまざまな事件や奇怪な現象が降りかかる。
物語は最初メインヒロインの3人を攻略することになる。
この3人のルートでは基本的にユカとゴアの恐ろしさにひれ伏す話。
その後過去編がありトゥルーエンドという流れ。
グロテスクなシーンが結構注目されがちだけど、猟奇的な中にもある純愛というかなんかうまく説明できないけど切ない話なんだわ。
グロテスクな表現とうまく融合させた作品だったと思う。
話のところどころにうまい伏線張ってて、それもきちんと回収してる。
エロゲというジャンルだからこそ輝けた作品だ。
グロゲー好きな人も純愛ゲー好きな人も楽しめるゲーム。
割と有名なゲームなので気になる方はどうぞ。
2位.フラテルニテ
ごめん画像間違えた。
CLOCK UPより2014年に発売されたゲーム。
キャッチコピーは”救いなんてない”
一言で言うなら宗教ゲー。
でも一言で済ますことなど到底できないくらい深い作品。
もう聞き飽きたかもしれないけど猟奇的なシーンやグロテスクシーンがかなり多め。
いやごめん、これも多めなんてレベルじゃないわ。
公式が発表したテーマはハピネスシンドロームADV。
幸福症候群ADV。
つまり幸福であることによって起きる病気ということになる。幸福であることと、病気ということは基本的に相反するものである。
しかしこの世界にはハピネスシンドロームがたしかに存在するのだ。
ここで簡単にあらすじを。
メインヒロインの一人である、美桜。
美桜は住んでいた街で集団レイプ事件に巻き込まれショックで引きこもり状態になってしまう。
引きこもっている間インターネット上で”友佳”という女の子と仲良くなり、徐々に明るさを取り戻していく。
友佳が住んでいる街に私も住みたい。そうすればまた昔の私に戻れるかもしれない。
と思う美桜。
それで美桜が元気になってくれるなら、と家族も快く受け入れ家族全員で引越しを決意。
引越し後、美桜は初めて友佳と直接会い意気投合。
友佳は”友愛クラブ”という学外団体の一員で美桜を勧誘する。
そこから友愛クラブに通い始めるのだが・・・というところから物語は動き出す。
ちなみに主人公は美桜の弟。
興味を持った人にプレイしてもらいたいのであまりネタバレはしないようにするが、簡単に言うならこの”友愛クラブ”はカルト教団だ。
友愛クラブの信仰者同士で性行為。教祖様と性行為。ウンコ食わされたりその他にもむちゃくちゃにされて結局最後はバラバラにされたり。
他のクラブの人たちはそれに拍手喝采。おめでとうと言葉を残し、早く私もこうなりたい。
と願う。
普通に考えてこんなむちゃくちゃな話はない。
主人公は俺たちのような通常の思考を持った人間。つまりプレイヤー側の思考。
この団体はやばい・・・姉ちゃんたちを救わなきゃ!
姉を救うために、友愛クラブから引き離すために、いろいろ行動する主人公に最初はプレイヤーは応援をするだろう。
しかし話を進めるごとに主人公は、そして俺たちプレイヤーは、
果たして、それは本当に正しいことなのだろうか。
と、自問自答することだろう。
バラバラにされちゃったり、壮絶な死を遂げるヒロインたちは必ず”幸福”を感じながら死を迎える。
最高に幸せな状態で死ぬのだ。
皆がむせび泣く悲しい葬式のような死者を祀るものではない。
本人が幸福だと思いながら死ぬ。
先ほど貼った画像は作品のキービジュアルなのだが、みんなが自分の遺影を持って立っているのだ。
笑顔で
人間にとって死、とは。幸福、とは。
と、めちゃくちゃ考えさせられる作品。
俺は無宗教だからそこらへんの気持ちはよくわからないし、人間は精神的に追い詰められた時に新興宗教に救いを求めるってのはよく聞く話だが、人間の心理。考えを大きく変えられた作品。名作。
猟奇ゲーやグロゲーは好きな部類な俺でも終わった後はとにかく疲れたって印象。
いい意味でね。
結構問題作だと思うけど、俺はマジで愛してる作品。
気になった方は是非。
1位.夢幻廻廊
1位は、Black cycが2005年に発売された夢幻廻廊。
俺のこと昔から知ってる人はこのゲームをずっと推してるから名前だけは知ってるかもだけど、詳しく語ったことはなかったね。
俺が一番好きなエロゲだ。
あらすじ。
本作の主人公”たろ”。
たろが記憶喪失で道で倒れているところを、お屋敷の主人”九条環”に拾われ、”かとる”として九条家のお屋敷で暮らすことに。
”かとる”というのはこの物語内での呼び方だが簡単に言うならペット。もっと言うなら家畜。
たろはお屋敷の九条4姉妹+二人のメイドから”いっぷ”と呼ばれるしつけ、調教を受けていくことで苦痛と快楽を感じながら自分の存在意義を確認する。
という内容。
直接的な猟奇的シーンやグロテスクなシーンはないが、ある意味猟奇的やグロテスク。
精神的グロテスクなシーンはかなりのものだ。
こんな感じでたろが三女の唾液入りのゴミ食わされたり、オシッコかけられたり、1×1=薫子様大好きだったり、くつしただいすきくつしただいすきくつしただいすきくつしただいすきだったり。
このゲームの表向きの宣伝文句は
究極のドMゲー
表向きはたろがお屋敷の姉妹たちから受ける凄まじい調教を見て楽しむってものなんだと思う。
俺もドMだから確かに興奮はした。
物語はループもの。
同じ話を何度も何度も繰り返す。
周回を繰り返すうちに調教の内容が一部違ったり、たろの心情等が少しづつ変化していく。といった内容。
しかしほとんどテキストは一緒。俺たちはほぼ同じ話を何度も繰り返す。
赤の日
黒の日
という概念が存在し、最初は俺たちは赤の日でたろの調教劇を繰り返し見る。
その後黒の日に突入しさらに酷い調教劇を何度も何度もループする。
そして天国へ
天国とは、これは実際にプレイしてみてほしい。
このゲームは、ループシステムとエロゲを使った現代社会風刺である。
文学作品であり哲学だ。
正直たろが受けた調教とか別にそんな重要ではない。
エロゲとしての演出で調教されてるようなもので。
夢幻廻廊は俺が今までプレイしてきたエロゲの中ではもちろん、
今まで見てきたアニメ、映画、ドラマ、文学作品、全てのジャンルの中でぶっちぎりで一番好きな作品だ。
ちょっと好きすぎて病気なんじゃないかってレベル。20回くらいこのゲームプレイしてます。
シナリオライターの伊藤ヒロは本当天才だと思う。
泣きゲーで泣くことはよくあるが、そんなものとは程遠いこの作品で感動して涙したのは初めてだった。
この作品は物語の伏線を張るだけ張っておきながら伏線をあまり回収をしない。
”グモルク”という犬の被り物をしたキャラと環のやりとりがヒントという形で、伏線を回収する手助けをすることもあるが、ほとんど投げっぱなし。
物語の結末とかその後を意図的にプレイヤーに委ねる形で終わる。
これって本来こういうのではタブーだと思うんだよね。
ただこのゲームに関してはそれが許される。
なぜなら伏線を張ってほとんど回収する必要がないから。 このゲームでは伏線なんてさほど重要ではない。
ちょっとこれ以上書くと物語の本質に深く入りすぎちゃうので、ここらへんにしとく。
今度プレイした人向けに夢幻廻廊について深く掘り下げた考察記事とか書きたいな。
とんでもない文字数になるの覚悟の上で。
もう一回言うが、
夢幻廻廊は究極のマゾゲーでありながら、エロゲだからこそ表現できる究極の文学作品です。
この作品は2009年に、夢幻廻廊2が発売されている。
2と言っても続編ではない。
主人公が”たろ”ともう一人”しろ”という、二人になっており初代より調教シーンが過激になっている。
そして俺が書いていた究極の文学作品である所以をちょっとだけわかりやすく描いている。
言うならば回答編みたいなもの。
初代やっだけど意味わかんねえよwwなんだよこのゲームwwwって人向けかなぁと。
ゲームとしてこの作品をプレイするなら2がオススメで、文学作品としてプレイするなら初代をやってじっくり考えたうえで2をプレイするといいかも。
俺は断然初代派。
またOP曲のトキのかたりべがまた素晴らしいんだ。
パッと聞いただけだとお屋敷の主人の環の声優である海原エレナが歌う不思議な雰囲気の和やかな曲だが、この曲の歌詞も言うならこの作品の本質の部分。
曲も素晴らしい。シナリオも最高。文句ない作品。
気になった方はぜひやってみてほしい。
人生の価値観が変わる。
いかがだったろうか。正直エロゲの話になると長くなってしょうがない。
思うのは俺マジでBlack cycのゲームと猟奇ゲー好きなんだなぁとか書きながら思った。
おまいらの好きな思い出深い作品なんかもぜひ教えてほしいね。
それではまた次回。