どうも、ジスさんです。
小学校2年の頃はじめて親にPCを買ってもらった。
購入当時はフラッシュやら2chで遊んでいたものだ。
小学校高学年になるとすでに何本かエロゲをプレイしており、エロゲやってる俺かっけえぇ!!トランス状態に突入していたり、アニメキャラのエロ画像をフロッピーディスクやCD-ROMに保存して自分だけの秘蔵ファイルを作ってたりしたもんだ。
しかし小学校6年の時PCがぶっ壊れた。
修理に出すため、近所のデオデオ(今で言うならEDION)に持って行ったら修理に7日間ほどかかるということだ。
困ったもんだ。
なんてたってこの時、ちょうどあの有名エロゲ、グリーングリーンをプレイしはじめた時だったからだ。
グリーングリーンは最高の青春エロゲだ。特に3は最高だ。
しかし、プレイしようとした刹那PC故障。
たまったもんじゃない。
悲しみを感じながらパソコンコーナーでも見て帰るか、と思いパソコンコーナーに入ると、そこにとんでもないものが姿を現した。
『パソコンを買うなら今!操作感!快適さをぜひ体感してください!』
みたいな張り紙とともに試用のパソコンがそこには設備されていた。
普通にパソコンが置かれていた。
インターネットも利用できれば文句なかったが、PCがあるだけでも素晴らしい。
2002年といえばちょうど家庭にもPCが一般化しはじめた時期で、デオデオも力を入れて販売していたのだろう。
その時俺はひらめいた。
よっしゃ今日からこのパソコンでエロゲすりゃいいじゃん。
と。
それは天才ともキチガイなクソガキとも取れる悪魔的な発想だった。いや、間違いなくキチガイなクソガキの発想だろう。
ここから俺とデオデオ店員の戦争はスタートした。
1日目
ド田舎の電気屋なので、もちろんそんなに客もいない。店員もいない。という無双状態。BASARA状態。レッツパーリィ!!
俺は早速家からグリーングリーンのディスクを持ってデオデオに向かった。そしてパソコンコーナーのあの試用パソコンにインストールを開始した。
ほどなくしてインストール終了。ていうか今思えば普通にインストールできたの笑える。
デオデオのPCで俺は30分ほどグリーングリーンをプレイしていた。
本当に面白い。バッチグーや天神のやりとりは本当に面白いなあ、と小学生ながらに思ったものだ。
しかし俺は物語に魅了され、後ろの人影に気づかなかった。
店員『こら!キミ!!何をしているんだ!!!』
俺『あ、グリーングリーンっす。』
あ、グリーングリーンっす。
クソガキである。こいつは紛れもなくクソガキである。
デオデオの商品に勝手にエロゲをインストールしプレイしている時点でクソなのに、謝ることもなく一言。
あ、グリーングリーンっす。
俺がデオデオの店員なら、このクソガキにボディブローをかまし、北斗羅漢撃をかまし、プリキュアハピネスハリケーンをかまし、最後はムーンヒーリングエスカレーションをかましているだろう。
しかしこのクソガキ、紛れもなく俺である。
店員『何を言っている!!すぐにやめなさい!!』
キリがいいとこまでもうちょっと待ってくださいと懇願し、結局その後も20分くらいプレイし、その日は家路に着いた。
2日目
俺はこの日もデオデオに向かっていた。
グリーングリーンがインストールされているままかどうかを確認するためだ。
もしインストールされていたままならば、続きからプレイすることが可能だ。
一心不乱にパソコンコーナーへ向かう。
なんとグリーングリーンはインストールされたままだった。
やったぜ。
しかも事前に昨日の店員がいないことは確認済み。おそらく休みだろう。完璧だ。神シフト。
俺は即座に続きからスタートした。
1時間近くプレイしたところで、家路に着いた。続きは明日やろう。
3日目
今日も今日とて俺はデオデオに向かっていた。
もはやデオデオは第二の故郷と言ってもいいだろう。
グリーングリーンの物語も中盤に差し掛かってきている。ここからが楽しくなるところだ。
しかし、グリーングリーンのデータがアンインストールされていた。
店員『あれ!キミ2日前にも来てくれてたね。いつもありがとう!^^』(笑顔)
話かけてきたのは、2日前に俺に『あ、グリーングリーンっす。』と言われた店員だ。
通称”あ、グリーングリーンっすおじさん”である。
白々しい笑顔である。
この店員がゲームをアンインストールしたに違いない。
くそぅ。勝手にアンインストールしやがって。
勝手に店のパソコンにグリーングリーンをインストールした俺が、勝手にアンインストールされたことに対してキレるという謎の現象。
これを世間的には逆ギレと呼ぶ。
この日、俺はグリーングリーンのディスクを持ってきていなかった。
俺は泣く泣く帰宅することにした。
4日目
この日も懲りずに、俺はデオデオへと足を運んだ。
”あ、グリーングリーンっすおじさん”がいないのを確認し、パソコンコーナーへ向かう。
この日の俺は秘策があった。
グリーングリーンを再インストールする前に、ペイントで”データのアンインストール禁止”と描いた壁紙を作成し、その壁紙をデスクトップ背景画像にした。
これを店員が見てアンインストールしないはずがないのだが、当時の小学生のクソガキの発想はこの程度なのだ。
これで無敵だと思った。
グリーングリーンを再びインストールしプレイ。
満足して帰路についた。
5日目
この日も俺はデオデオに向かっていた。
もはや、俺はグリーングリーンがやりたいのか、デオデオに行きたいのかよくわからない状況だった。
いつものパソコンコーナーに向かうと、あのパソコンは撤去されていた。
店員『あのパソコンねー売れちゃったんですよ^^』
声をかけてきたのは他でもない。”あ、グリーングリーンっすおじさん”だ。
俺『そんな!俺がデータのアンインストール禁止の壁紙まで自作したのに!!』
店員『あぁあれやっぱりキミがやってたのか。』
やべぇと思った。自分から白状してしまったのだ。
店員『変なゲームをインストールしていたのもキミか。』
おわった。
”あ、グリーングリーンっすおじさん”に説教された。
今なら、いいぞ!もっとそのクソガキに言ってやれ!と思うだろうが、当時の俺はそれはそれはへこんだ。
”あ、グリーングリーンっすおじさん”にいろいろ質問されたがダンマリを決めておいた。
半泣きになりながら、帰路に着いた。
6日目
デオデオに行ってもPCはすでに撤去されている。
何もやる気が起きず、家でひたすらオナニーをしていた。何もやる気は起きなくてもオナニーだけはしてしまう。オナニーとはなぜこれほどまでに興味深い行為なのだろうか。
賢者タイムに浸っていると、電話がかかってきた。
デオデオからだった。
俺のPCが復旧したとの内容だった。親に早く取りに行こうと言ったが、すでにママが酒を呑んでて車が出せないということで、明日取りに行くことになった。
7日目
俺はママとデオデオへ向かった。
パソコンコーナーへ向かうと、”あ、グリーングリーンっすおじさん”がいた。
目が合うなりこちらに近づいてくる。
やべぇ、また説教される。
ただ説教されるだけならまだいいが、もっと最悪なケースは俺のママに事情を説明されることだ。俺がデオデオのPCにグリーングリーンをインストールして遊んでたことがママにバレたらブチギレられ、ママと契約している”毎月のお小遣い2000円とは別にコロコロコミックとコミックボンボンを買ってくれる契約”を解除されてしまうかもしれない。
お小遣いも減額の可能性もある。減額じゃなく停止処分の可能性もある。
やめろおおぉぉぉぉぉ!!!!”あ、グリーングリーンっすおじさん”!!ママにだけは言うんじゃねえええええええぇぇぇlfsjbdjsんっfkしじょwrっへbd
”あ、グリーングリーンっすおじさん”『お待ちしてました〜!パソコン修理終わってますよ!^^』
え?
お説教しない?
あんなに俺に説教したし、店のPCで勝手にグリーングリーンをインストールし遊んでたのに??
”あ、グリーングリーンっすおじさん”に連れられPCの修理した部分の説明を受ける。とても丁寧な接客だった。
帰り際に”あ、グリーングリーンっすおじさん”にこっそり俺だけ呼び止められる。
”あ、グリーングリーンっすおじさん”『よかったねキミ。これでまたグリーングリーンできるね^^』
それは曇りのない心から俺のPC復旧を祝福してくれていると言わんばかりの笑顔だった。
いや、実際は迷惑なガキがもうこなくなるからラッキーくらいに思っているのかもしれないのだが、それでも俺はその時の”あ、グリーングリーンっすおじさん”の笑顔が嬉しかったのだ。
俺はこの時の経験から店の商品で勝手に遊んではいけないと学んだ。
こうして俺とデオデオ店員の7日間戦争は幕を閉じた。
という過去の話があってだな
さっき、なぜかYouTubeで昔のCMの動画見てたら突然デオデオの曲が流れ出して急にこの出来事を思い出したから書いてみた。
正直この曲は、もうウザいぐらい聴いたからよく覚えている。
当時からこの大谷育江の声が耳につくなぁと思ってた。
ていうか改めてこの曲聴くと、『昨日デオデオ、今日もデオデオ、明日もデオデオ、いつもデオデオ♪』ってこれ俺のこと歌ってんの?
まぁなんだかんだあったが、思い出深いデオデオが俺は大好きなんだよね。
ちなみに後日談だけど、大学生になって実家に帰った時にデオデオに寄ったら”あ、グリーングリーンっすおじさん”がまだ働いていて、声かけたら”あ、グリーングリーンっすおじさん”も俺のこと覚えてて談笑してた。
すげぇ心温まるエピソードだなぁ(自画自賛)
今はもうEDIONになってるけど今も店内でデオデオの曲流してほしいね。
ではまた。