どうも、ジスさんです。
9/18より公開の劇場版ヴァイオレットエヴァーガーデン
公開日に観に行ってきました。

素晴らしいの一言。
アニメ版でギルベルト少佐が最後に言った言葉、「あいしてる」の意味をずっと考えていたヴァイオレット。
劇場版で果たしてヴァイオレットは少佐の言った「あいしてる」の意味を知ることはできるのだろうか。
そしてヴァイオレットが生きてきた軌跡。その全てがわかる、まさに大団円にふさわしい劇場版となっている。
ヴァイオレットエヴァーガーデンとは。

2018年1月より京都アニメーションによって制作されたアニメ作品。
幼い頃から軍人として、戦場に立つ少女。ヴァイオレット。
戦うことしか知らなかったため、人の気持ちを理解したり自分の気持ちを表現することができなかったヴァイオレットであるが、少佐であるギルベルトにお世話をしてもらっていた。
戦争によりヴァイオレットは両腕を失い、少佐のギルベルトは戦争により再起不能の状態までに陥られる。ギルベルトは最後に、ヴァイオレットだけでも逃げるよう告げ、最後に「あいしてる」とつぶやき二人は離れ離れとなる。
そして戦争は終結。
ヴァイオレットは元軍人のホッジンズが立ち上げた郵便局で、手紙の代筆業”ドール”として働くようになる。人の感情がわからないヴァイオレットにとって人の感情を文字にするドールの仕事に苦戦するヴァイオレットであったが、あらゆる人々との出会いにより喜び、悲しみといった感情を徐々に理解できるようになる。
そしてヴァイオレットは今日もどこかで手紙を書き続ける。ギルベルトが最後に残した「あいしてる」の意味が知りたいから。
ヴァイオレットエヴァーガーデンの魅力
たくさんありすぎるが、いくつかに分けて紹介することにする。
ものすごく綺麗・そして感動的な物語
登場人物、そして感動的な物語が素晴らしい。物語が戦争という暗い場面からはじまるにもかかわらず基本的に美しいのは不思議。
登場人物が基本的に皆いい人すぎる。
戦争後の平和な世界が表現されていて安心して毎話視聴できる。
背景の美しさ
ヴァイオレットエヴァーガーデンは背景がとても美しい。

監督の石立氏はキディグレイドからずーっと絵コンテ演出を担当してた人で、境界の彼方の時から思ってたけど背景のこだわりがすごいよね。
ヴァイオレットエヴァーガーデン作品内でもキャラを遠目にして背景を多く見せる描写がとても多いんだけど、背景へのこだわり、背景が美しすぎて本当惚れ惚れする。
ていうかキディグレイド超懐かしい。
ごっきー、またgimik名義でまたアニメ作品作ってくれよ〜。
うた∞かたみたいな救いようのないアニメ頼むよ〜。(懐古厨)

感動的なストーリー
もちろんストーリーも素晴らしい。毎回視聴者を泣かせにかかる。
声を大にして言いたいのはとても綺麗な涙を流せるということ。
個人的に10話は特にハンカチーフなしでは視聴不可。

皆が待ちに待った劇場版
2019年7月、皆も記憶に新しいだろう。京都アニメーション放火事件。
事件前からヴァイオレットエヴァーガーデン劇場版の公開の話は出ており、ファン一同待ち望んでいたが、あの事件の影響でヴァイオレットエヴァーガーデン劇場版は延期となった。
途中、ヴァイオレットエヴァーガーデン外伝が映画館で公開されたが、そちらも名作なので機会があれば観ていただきたい。
そしてコロナウイルスの影響で再延期を経て、2020年9月18日。
無事公開を迎えた。
まさにスタッフもユーザーも待ち望んでいた劇場版。京アニの本気をぜひ観に行こう。
ヴァイオレットエヴァーガーデン劇場版を観に行こう!
正直言って文句のつけようがなかった作品。文句のつけどころがなくて悔しいまである。
ヴァイオレットエヴァーガーデンという作品の全てが、スタッフの思いが、この映画にこもっていると言っても過言ではないだろう。

とても心温まる作品です。
過去アニメ視聴していた人はこの機会に。まだアニメ観てないよって人はNetflixにも全話あるので是非一気見して映画館に足を運んではいかがだろうか。
アニメシリーズから通して、今ではあまり使用されることのない”手紙”が如何に人への思いが伝わるか。ということを改めて知る。
映画中に電話が普及したら、ドールの仕事がなくなるかもしれない。というシーンがある。時代は移り変わっていくが、それでもなお古きよき、手紙という伝達方法の可能性を感じる。
文字というのはこれほどまでに温かいものだ。
映画公開初日で人も多く、周りからすすり泣く声が響いていて集中できない部分もあったので(ちなみに俺も泣いてた)映画公開されてる間、あと2回くらいは観に行こうと思う。
俺はハンカチーフを持っていってなかったけど、マスクが涙を優しくキャッチしてくれる。
ヴァイオレットエヴァーガーデンの素晴らしさ。そして布マスクの有用さも知ることのできる作品です。
ネタバレ含む個人的な雑記
※CAUTION:ここからはすでに劇場版観た人向けに書くため、これから観に行く予定の人はブラウザバック推奨。
さて、ここからはすでに劇場版を観に行った人向けの感想ということで。
俺は映画を観に行ったあとに、喫茶店や居酒屋なんかで永遠に映画の感想を語ったり議論したりするのがとにかく好きなのだが、今回は我慢できず一人で観に行ったので、こちらに感想を書かせていただく次第である。
それにしても140分という公開時間があっという間に過ぎた。
アニメ版10話のアンの孫の世代から本編が始まるが、ここの演出からしてすでに憎い。ヴァイオレットが時代は変われど、如何に人の心に届く手紙を書いてきたかがわかる。
映画のサブストーリー的な話でユリスという不治の病におかされた少年が登場する。ヴァイオレットエヴァーガーデンは人の尊い死というものに何度かスポットをあてるが、死の間際に対する人の感情の描き方が、本当にうまい。自然に涙を誘う。サブストーリー的な立ち位置ではあるが、個人的に一番感動したシーンだ。
本筋のギルベルトとヴァイオレットの話。
ギルベルトはポスター見て生きてるんだろうなぁと思ってはいたがやはり生存。
ラスト手前のシーンで手紙をブドウ運ぶ機械に乗せて、ギルベルトに自身の思いを伝えるヴァイオレットだが、その書いた文章で一番個人的に大事だと思うのは、あいしてるも少しはわかってきたのですの”少しは”の部分だと思う。
元々感情を持たなかったヴァイオレットが、ドールとして働きはじめ、たくさんの人と出会い、その中で”愛してる”とはどういう意味か、どういう時に使うのかを理解する。ここが”少しは”の部分。
残りの部分は過去”心から愛してる”とヴァイオレットに言ったギルベルトの気持ちだろう。
言い換えるなら「愛してるの意味は理解している。でも少佐の気持ちがわからないから教えてください。」と現した言葉として「あいしてるも少しはわかってきたのです」とヴァイオレットは表現したのではないかなぁと。
結果的にギルベルトとヴァイオレットは結ばれ、島で一生をギルベルトと共に過ごすことでヴァイオレットは本当の意味での”愛してる”を理解できたということだろう。
島の郵便局で最後まで働いたヴァイオレットは、島で有名になり、切手のデザインに抜擢された。それが今後も後世へと語り継がれていくのだろう。
ラストの花火のシーンで、ホッジンズが島に残ったヴァイオレットのことを思い感慨深い表情を浮かべるのは、親として娘を思う気持ちのような表情とも見て取れたのが印象的だった。
最初から最後までとても綺麗に終わり、文句のつけようがない名作である。ヴァイオレットエヴァーガーデンはここ数年で個人的に最も好きなアニメだったけど、映画で綺麗に終わらせてくれて個人的にも大満足です。本当に素晴らしいアニメをありがとうございます。

ただひとつだけ個人的に残念な点は、ユリス等々のストーリーに時間を使いすぎて、ヴァイオレットがギルベルトに会いに行った際やヴァイオレットからの手紙を読んだ際のギルベルトの感情や心情の変化をもう少し細かく観たかった点もある。
140分という時間があっという間だったため、あと140分追加して、ギルベルトの心情の変化等を細かく描いてくれても、と思ったのは俺が望みすぎかもしれない。
最後ヴァイオレットは船から飛び降りギルベルトの元へと行ったが、そのまま街へ帰り、ギルベルトへ何年にも渡り手紙を書き、そして届け、徐々にギルベルトの心情が変化していくストーリーも観てみたかったなぁと思う俺であった。
しかし間違いなく文句なしの作品。本当にありがとう。
また、このような心温まる作品に出会いたいものだね。
ではまた。